X.見分けにくい配色の代表例
ここに挙げた例は見分けにくい色の代表例です。青と黒、青紫と黒なども暗いところでは識別することが非常に困難となります。こうした配色は高齢者には判別しにくいのは当然のことながら、色覚障害、弱視の方にも大変不利益をもたらします。もちろんこれは一般の若年者にも見分けづらい配色でもあるはずです。
こうしたサイン表示は公共の場では不適切です。大部分は明度にコントラストをつけることで解消されるはずです。
Y.認識しにくい段差、判りにくいサイン事例
例1)危険な階段
この階段はグレーにくすんだ赤の配色です。段鼻の色のコントラストが弱いため段差が不明瞭です。また光を反射するピカピカした素材なので眩しく感じて段差が認識しにくくなります。このような階段は高齢者にとって安全性に欠けるため昇降に不安を感じてしまいます。
例2)どこにあるのかわからないトイレのサイン
某ファミリーレストランのトイレの表示です。明度と彩度の差が少なく(特に女性)判りにくい配色になっています。
例3)不明瞭な駅のサイン(左)
地色のグレーと図色の黄色の明度差が不足しているために見えづらいデザインといえます。看板の下のトイレ表示も女性のピンクと地色のグレーの明度差をもう少しつけてピンクの彩度をより高くするとより見えやすくなるはずです。。
例4)一見洒落たトイレのサイン
(比較的新しい商業施設などで見かけます)
(×) (○)
・
一見色の鮮やかさは対比していますが、背景のグレーと地色の明るさが不足しています。特に高齢者は赤系は相対的に明るく、特に短波長領域(青〜青紫)の色は暗くみえる傾向があります。色覚、視覚障害のある方も明度差の少ない配色は識別しにくいので、こうした配色は避けなくてはなりません。
例5)不親切な電車の乗り場案内
(×)
(このように見えてしまいます。)
(○)